株式会社GeoDreams(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:夘瀧 高久、以下「当社」)は、SBIグループを引受先とする第三者割当増資により、プレシリーズAラウンドとして、資金調達を実施しました。当社にとって初となる外部投資家からの出資受け入れとなります。
本調達により、2030年の次世代型のクローズドループ地熱発電の事業化に向けた技術開発・実証を本格化させます。当社は本ラウンドに続き、実証フェーズの資金需要に対応する追加ラウンドの組成を予定しており、事業会社・金融機関・投資家の皆様との連携を進めてまいります。
生成AIの急速な普及とデータセンターの増設により、電力需要は再び拡大局面に入りました。同時に、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、「安定供給」と「脱炭素」を同時に満たす電源をいかに確保するかが、日本のエネルギー政策における最重要課題となっています。太陽光・風力は出力が天候に左右され、この要件を単独では満たしません。
日本は世界第3位となる約23.5GWの地熱資源量を有しながら、地熱発電設備容量は約60万kWにとどまっています。さらに、資源エネルギー庁「次世代型地熱推進官民協議会」の中間取りまとめでは、従来型の23.5GWに加え、日本の次世代型地熱ポテンシャルは合計77GW超と整理されています。従来型では届かなかった熱資源が、次世代型技術によって開発対象に入りつつあります。
また、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」という。)は、「グリーンイノベーション基金事業/次世代型地熱技術の開発」について、2026年8月28日に公募を開始しました。2026~2030年を重点期間として、最大1,102億円規模の支援が予定されています。
GeoDreamsは、日本の脱炭素化とエネルギー自給率を向上させるため、2030年のクローズドループ地熱発電の事業化を目指しています。クローズドループ地熱発電は、地下の天然蒸気や熱水を直接利用する従来型地熱発電とは異なり、地下に設置した密閉された配管内で水を循環させ、地下の熱を回収して発電する新しい方式です。
社会に実装するには、最大の課題である「掘削コストの低減」と「開発期間の短縮」に向けて、技術開発・実証を進め、技術面・経済面の両面で事業性を確立していく必要があります。今回の資金調達を通じてこれらの取り組みを加速し、2030年の事業化を目指してまいります。
今回調達した資金は、2030年のクローズドループ地熱発電の事業化に向け、主に以下の取り組みに活用する予定です。
・クローズドループ地熱発電技術の開発・実証
・地熱開発に必要な探査・掘削技術の開発・実証
・発電事業の実現に向けた開発体制の構築
・技術人材を中心とした採用および組織体制の強化
当社は、2026~2028年にかけて実施が見込まれるNEDOグリーンイノベーション(GI)基金事業への参画を目指し、最新技術を搭載したハイブリッド掘削装置の研究開発・実証に取り組みます。掘削効率の向上と大幅なコスト削減により、地熱開発最大の課題である「掘削コスト」と「開発期間」の短縮に挑戦します。
2030年にクローズドループの実証試験を開始し、2031年には日本初となるクローズドループ地熱発電事業の開始を計画しています。まずは小規模プラントで技術と事業性を確立し、同一サイトでの段階的なスケールアップを経て、より大規模な発電設備へ展開し、スケールメリットによるさらなるコスト低減を図ります。
2050年には、日本の総発電量の10%以上を地熱エネルギーで担う社会を目指します。こうした取り組みを通じて、海外から輸入する化石燃料への依存低減、日本のエネルギー自給率の向上、そして脱炭素社会の実現に貢献してまいります。
SBIインベストメント株式会社
鈴木隆起 氏
生成AIの普及やデータセンターの増設を背景に、世界的な電力需要の増加が見込まれる中、安定供給が可能な脱炭素電源の重要性はこれまで以上に高まっています。特に日本においては、エネルギー安全保障やエネルギー自給率向上の観点からも、国産資源を活用できる地熱発電への期待が一層高まっています。
GeoDreams社は、次世代型地熱発電の実現に向けて、探査・掘削・発電システムの開発を一貫して推進する数少ないスタートアップです。中でも、地熱開発の事業性を大きく左右する掘削コストの低減や開発期間の短縮といった本質的な課題に取り組み、技術開発から事業化までを見据えた挑戦に強く共感しました。
また、同社は2030年の事業化に向けた明確なロードマップを描きながら、技術開発のみならず、事業パートナーとの連携も着実に進めています。日本が有する豊富な地熱資源の活用が進む中で、同社はその可能性を切り拓く重要な存在になるものと感じています。
今回の資金調達を通じて、同社の技術開発および実証がさらに加速し、日本における次世代地熱産業の創出につながることを期待しています。SBIインベストメントとしても、同社の挑戦に伴走しながら、その実現を支援してまいります。
株式会社GeoDreams
代表取締役社長 夘瀧高久
初めて外部の投資家をお迎えし、プレシリーズAラウンドを完了できたことを大変嬉しく思います。ご支援いただいた皆様に、心より感謝申し上げます。
地熱は、日本に世界有数の規模で存在しながら、まだほとんど使われていないエネルギーです。使われてこなかった理由は資源の不足ではなく、「掘るまでわからない」という一点にあります。私たちはここに正面から取り組みます。今回調達した資金を、掘削・探査技術の開発と実証、そして事業基盤の強化に着実に投じ、2030年のクローズドループ地熱の事業化を実現してまいります。
地熱を日本の主力電源の一つに育てるには、当社一社の力では足りません。技術、資本、需要、地域 ― それぞれの立場から、この産業の立ち上げに加わってくださる方々をお待ちしています。「前例がないなら、創ればいい」。地熱発電が日本で当たり前に使われる社会を、皆様とともに実現したいと考えています。